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カフェ開業は甘い?こんな人は失敗する8つのケース!

カフェ その他

カフェ経営は甘くないよ!

そんな言葉を聞いたことがあるかもしれません。

ただ、そういうことを言う人の大半は、飲食事業の実態を知らないサラリーマン。

もしくは、飲食店の6割は3年以内につぶれると言う経営コンサルの方たちです。

もちろん、実際に3年以内に6割はつぶれているわけですから、だれでも簡単とは言いません。

ですが、ぶっちゃけて言うと、3年以内につぶれるカフェは、だいたい同じ失敗要素を抱えています。

そこで今回は、カフェを10年近く複数店舗経営し、事業売却した元飲食オーナーの視点から

「カフェ開業なんて夢の甘い話なのか?難しいのか?」

をお話します。

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「カフェ経営が甘くない」のは個人レベルか法人レベルか?

まず、カフェ経営の難しさやカフェ経営が儲かるかという話をするとき、一番大事なポイントがあります。

それは、個人事業主レベルの話をしているのか、法人レベルの話をしているのかです。

・個人事業主と法人のカフェ経営は別ものである

法人レベルのカフェ経営は、実際私が経験していますが、かなり難しいです。

理由はいくつかありますが、代表例は下記の通り。

  • 社会保険などの支払いも個人事業主とは違い義務になる
  • 店長≠事業主のため、店長の給与ぶんも利益を上げなければいけない

つまり、個人事業主と法人では、求められる売上が全く変わってきます。

たとえば、仮に月商100万円でアルバイトを1人雇っている計算をしてみてください。

個人と法人では手元に残る金額がまったく変わってきます

法人は、常時お店にいてくれる店長も雇わないといけないわけですから。

カフェ経営の難しさを話すときに、意外とこのあたりの話をしない方が多いです。

ただ、今回のお話は”初めてのカフェ開業”を目指す方向けなので

「個人事業主」のお話である

と最初にお断りしておきます。

個人のカフェ経営は”黒字にするだけ”なら簡単

さて、「個人事業主のカフェ経営と考えた場合、カフェ開業は難しいか?」

これに関しては“黒字にするだけ”であれば、ハッキリ言って簡単です。

他の飲食よりも簡単だと思います。

ただ、赤字になるケースもあります。

赤字になるのは以下の8つのケース。

  1. 立地のわりに固定費が高すぎる
  2. 売上のわりに人件費やリースなどランニングコストが高すぎる
  3. コーヒーの味などソフト面にしか関心がなく、ハード(内装など)に関心がない
  4. 接客が極端に不愛想、もしくは雑
  5. 年齢や時間を理由に、仕込みにかける時間やサイドメニューを削る
  6. 提供しているものがすべて家庭料理の域を超えない
  7. 見るからに内装にお金がかかっていない
  8. SNSなど最低限の集客すらしていない

この例に当てはまる場合は、”カフェ開業を目指すには甘い”と言われても仕方ありません。

実際のカフェ開業失敗例はあるの?

このなかでも、盲点なのはランニングコストのかけ方でしょうか。

たとえば最近はエアコン、冷蔵庫、エスプレッソマシンなどなんでもリースしてくれるようになりました。

「初期投資が低くなって開業しやすくなった!」と勘違いする方もいらっしゃいます。

ただ、基本的に

カフェの売り上げ規模でリースを増やすのはリスクのほうが大きい

ことは知っておいたほうがいいでしょう。

また、最近では人件費の高騰なども理由にあげられるでしょう。

なんにせよ、ランニングコストの高さは一発でカフェの赤字につながります

実際、東京で月商190万円もあげているのに、赤字すれすれのカフェなどもあったりします。

※詳しくは下記の記事をご覧ください

カフェ開業で赤字になるケースとは?売れない原因は〇〇

ただ、私が知っているなかで個人で赤字になる一番多いケースがあります。

「最低限の集客を怠っているケース」です。

最近のカフェ・喫茶店の出すメニューのクオリティは昔より平均的に上がっています。

べつにカフェ開業をするオーナーの意識が高くなったから…ではありません。

単純に業務用製品のクオリティがアップしたり、カフェ経営に関する情報があふれているからです。

少しユニークなものを作りたいと思ったら、レシピなんてゴロゴロ転がっていますしね。

カフェにお客さんが来ないとき、たいていの方が

「〇〇のメニューを改善して、もっと来てもらおう」
「原価率の高いメニューを下げなきゃ…」

と言います。

でも、そもそもお客さんが来ていないのだから、やるべきことは集客以外ありません

たとえば、SNSのフォロワーが1万人いて、1年や2年で赤字閉店になるカフェはよどレアです。

素人がいきなり1万は難しいにしても、1,000人ぐらいならオープン前から目指すことはできます。

まずは、オープン前にしっかり集客力をつけることが大事です。

カフェのWEB集客に使える無料サイトやアプリは、下記の記事にまとめています。

集客にご関心がある方はご覧ください。

〇〇十万円の粗利がカフェ経営の難しさのボーダーライン

ただ、こういうケースを除けば、個人のカフェは赤字にするほうが難しいのです。

なぜなら、カフェは経費が少ないから。

コーヒーだって腐るものではありません。

また、フードだってサンドイッチか焼き菓子メインのところがほとんど。

カレーやスパゲティ、ケーキなどを出すと、とたんに原価が上がりますが、それだって客入りを見込んで仕込むため、そこまで原価を圧迫するものではありません。

「黒字にするだけ」なら、カフェ・喫茶店は簡単な業種と言えます。

ただし、月の粗利で20万円を超えようと思うと、急にハードルが上がります

たとえば、オーナー1人のカフェでも毎月これぐらいの経費がかかります。

原価率20%
家賃15万円
水道光熱費5万円
+その他諸経費

この想定だと、月20万円の粗利を超えるのに月商が60万円必要になります。

25日営業だとしたら日商2.4万円です。

コーヒー1杯500円で言えば、48杯。

小さな喫茶店なら3回転はしています。べらぼうに忙しいです。

カフェは単価が低いので、このあたりがアルバイトを雇わず、1人でやる限界の売り上げと粗利ぐらいです。
※実際にはサイドメニューもあるでしょうが、あくまで簡単な計算として

これ以上を目指すとなると、スイーツやフードの仕込み、レジ会計などにアルバイトが必要になってきます。

いきなり必要な月商が90~100万円前後になってくるのです。

こうなると、ランニングコストが急増します。

つまり、このラインの月商を目指すと、カフェでも赤字閉店もありえます。

あなたはカフェ開業をして毎月いくらほしいですか?

それ次第で、カフェ経営は甘いか?難しいか?への質問の回答が変わってくるのです。

月商20万円がカフェ経営の難易度を変えるボーダー

カフェ経営は恵まれた条件が多いほど成功しやすい

さて、では月の粗利20万円をボーダーラインとして設定してみましょう。

そのうえで、カフェ経営を成功させるための一番のポイントは1つ!

あなたがどれぐらい恵まれているか?です。

ふわっとした言い方なので、もう少し具体的な例を挙げます。

  • 賃貸物件だが、目の前の人通りのわりに家賃がかなり安い
  • 年齢が若く、身ぎれいにしている[美人/イケメンなどの話ではない]
  • 店舗を無償で支えてくれるパートナーがいる
  • SNSですでに多くのフォロワーを抱えている
  • 調理技術が家庭料理レベルではなく、とびぬけている
  • イベントにも顔を出すなど行動力が他人と比べてずば抜けている
  • カフェ開業にかけられる資金が他人より多い
  • 友人が多いなど、多くの人に好かれる性格をしている

このなかで最低でも2つ以上をクリアしていて、カフェ経営を失敗する例はあまりありません。

カフェ経営の話をするとき、あまり年齢のことを言う方はいらっしゃいません。

ただ、若いというのはそれだけでメリット

年齢が30代以上でカフェ開業をするなら、エプロンをしたり、シャツを着たりと、とにかく清潔感のある服装をすることが大事です。

カフェ

また、このなかでも注意が必要なのが下記の2点

「店舗を無償で支えてくれるパートナーがいる」

「SNSですでに多くのフォロワーを抱えている」

です。

カフェを無償で支えてくれるパートナーの存在

夫婦で、あるいは親子でカフェ開業をするので、アルバイトのように賃金がいりません!

だから、売り上げはそこまで立てなくても大丈夫なんです!

…という方がいらっしゃいます。

一面では事実で、人件費が削れれば、売上に対する粗利は確かに増えます。

ただし、この場合重要なのは、きちんと「2人で売上を立てる計画を作る」ことです。

たとえば、カフェでアルバイトを雇うとき、なぜアルバイトを雇うかを考えてみてください。

レジ会計や配膳、ドリンク作りなど、オーナーにできない仕事をやってもらうためです。

逆に言えば、その間、オーナーは料理作りやスイーツ作りなど、別のことで売上を立てる作業をやっていなければいけません。

夫婦でカフェ経営

話で聞くと当たり前のように聞こえますが、このケースは多々あります。

「お母さんが店頭に立って、お子さんが裏で調理やコーヒーを淹れている」

…こんな喫茶店はたくさん見てきましたが、その多くがつぶれてきました

なぜなら、カフェをやりたくて、情熱があるのはお子さんのほう。

本来はそういう人がお客さんと会話をしてリピート率を高めないといけないのに、ただの水配りとオーダー聞きのためにお母さんが表に出ているからです。

こうなると、とたんにカフェの魅力は半減します。

それなら水配りやレジはセルフにするとか、愛想の良い若いバイトの子を入れたほうが粗利も売り上げもアップするでしょう。

パートナーとカフェ経営するのがメリットになるのは「人件費を削れるから」ではありません。

「お互いに得意なことで売上を作れるから」だと意識しておきましょう。

SNSのフォロワーだけが多くてもカフェは成功しない

最近多いのがこのケース。

インフルエンサーが立ち上げたはいいものの、コンテンツのクオリティが低すぎてリピートにつながらないカフェもよく見てきました。

これに関しては、最初の数カ月はSNSのフォロワーが来てシェアをしてくれるので、問題が表面化しづらいのが特徴です。

SNSのフォロワーはあくまで一見様。

ですが、リクルートの調査によると、一般的な飲食店のリピーターの割合は77.5%だとされています。
参考:https://www.recruit.co.jp/newsroom/recruit-lifestyle/uploads/2018/09/RecruitLifestyle_ggs_re20180925.pdf

つまり、飲食店を長く続けていくなら、リピーターを増やすことが大事

新規の集客力があるからこそ、リピーター作りも頑張りましょう。

ただ、そういった例外はあるにせよ、基本的にフォロワーの多いお店が成功しやすいのは間違いありませんけどね。

カフェ開業の時点でしっかりお金をかける

最後に、失敗しづらいカフェ開業の最大のポイントがあります。

それは「できる限りカフェ開業にお金をかけておくこと」です。

これは業界でも半ば常識化しています。

たとえば1,000万円をかけてつくったカフェは、元手200~300万円でつくったカフェに比べると、つぶれにくいです。

理由はいろいろありますが、お金をかければ内装や外装がきれいになります。

すると、それだけでお店の入店率が上がりますし、SNSでシェアもしてもらいやすくなります。

カフェにお金をかける=顧客満足度が上がる、集客につながる、リピーターが増える

と、様々なメリットがあるのです。

繁盛カフェを目指すなら融資も検討する

「お金があるなら最初からお金をかけてるよ!」と思われるかもしれませんが、それは自己資金の話。

こういった方は、カフェ開業のときに融資を受ける想定をしていません

融資

カフェは他の飲食店に比べて低資金で開業できると言われます。

一方で、だからこそお金をかけたカフェは、それだけで他店との差別化になるのです。

確かに、融資は受けたことがなければ怖いものかもしれません。

「赤字が出て、閉店するときに借金を背負っていくのか…」と不安に思われるでしょう。

ただ、私もそうですが、融資を受けてきちんと内装を作っておくと、それを事業譲渡や売却したりするのも簡単です。

実際、私が過去に作ったカフェで1か月以上売却に時間がかかったカフェはひとつもありません

カフェにお金をかけるのは、一度使ってしまえば終わりの消耗品などとは違い、投資です。

将来、カフェを失敗したとしても、売り抜けることも簡単になります。

手元の貯金だけでカフェ開業を検討している方は、今一度カフェ開業にお金をかける意味を考えてみてもよいかもしれません。

 

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つまり、カフェ開業は難しいし、甘くない?

それでは結論として、個人事業主のカフェ開業は難しいし、やはり甘くないのでしょうか?

一言でいうなら

アルバイト程度の収益を出すなら簡単だが、正社員ぐらいの稼ぎが必要なら難しい

です。

ただ、アルバイト程度の稼ぎを出すにしても、最低限の集客やサービス、クオリティの提供を怠っている人は例外。

これはカフェが難しいとかではなく、経営者である自覚が足りないだけです。

正社員程度の稼ぎを出すとなると

  1. 融資などで資金をしっかりかけて、内装や外装、看板などのハード面の対策
  2. 提供する商品の品質を上げるなどのソフト面の対策

のそれぞれが必要になります。

これらをきちんと考えられる人でもカフェで成功する!…という保証はしかねます。

ただ、よほど酷い失敗をすることはないでしょう。

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