カフェの売上を決める要素の一つ「定休日」。
定休日の設定はカフェ・喫茶店経営の”キモ”です。なぜならば、お店によっては定休日を変えるだけでも売上が全く変わるから。
そこで今回は、定休日に関する下記の疑問にお答えしていきます。
- カフェの定休日をいつにするのか
- 定休日はどうやって決めるのか
- 一度決めた定休日を変更するにはどうすればいいのか
定休日を決めるときに考えるべきこと
まず、カフェの定休日を決めるとき、大前提として考えるべきことが2つあります。
・店舗の立地はどこで、ターゲットは誰か?
・カフェや喫茶店以外の事業もやる予定か?
それぞれ詳しく見ていきましょう。
店舗の立地はどこで、ターゲットは誰か?
オフィス街のカフェでは、土日の売上は激減します。
会社員が会社に出勤していない土日には、そもそもカフェの周りにいる人が少ないからです。こういった日は間違いなく定休日候補と言っていいでしょう。
オフィス街でなくとも、サラリーマンをターゲットにしているお店は土日休みにする場合が多いです。
逆に、住宅街やロードサイド店、観光地立地など、一般的なカフェは土日が稼ぎどき。
平日の数倍は軽く売り上げるので、定休日を設定するなら間違いなく平日がおすすめです。
「平日の何曜日にするか?」に正解はありません。
ただ、近くの飲食店や美容室が何曜休みにしているかを参考にするとよいでしょう。
多くの店舗が休みにしている曜日があるとしたら、その曜日はそのエリアのお客さんが動かない曜日。売上も低いことが多いはずです。
ただし、あえて競合のカフェや喫茶店が休みの日に開けるという手もあります。
カフェや喫茶店以外の事業もやる予定か?
ちなみに、カフェ以外の事業も考えている場合は、少し考え方が変わります。
カフェの一室をセミナールームとして貸し出したり、ほかに本業があってカフェ開業するのであれば、その曜日は定休日になるでしょう。
カフェを優先するのか、別の事業を優先するのかは人によって分かれます。
ただ、カフェ1本でやる人に比べて、とにかくやることが増えて大変です。
「自分の体や心を消耗させない」定休日設定が大事です。
まずは初月無休で開業スタートしてみる
「どうしても定休日が設定できない」という方は、まずオープン初月だけ無休で開業してみるというのもアリ。
実は、意外とこのスタートをしているカフェや喫茶店は数多くあります。
オフィス街なら土日、住宅街なら平日休みに…なんてところまでは多くの人が想像できます。
ですが
「土日のどちらを休みにするか」
「平日の何曜日を休みにするか」
となると、正解は分からないことが多くなります。
定休日を事前に決めて開業するのは計画的でいいことです。
一方で、開業したあとに、売上に合わせて定休日を設定するのも一つのやり方です。
ただ、オープンして1か月は無休と言いましたが、疲れすぎて体に無理をかけないよう気を付けてください。
開業、新規オープンの時はなにより体に負担がかかっているので、無理しすぎないことが重要です。
カフェ営業開始後に定休日を変更するときは?
また、定休日は一度決めてしまったら、二度と動かせないもの…ではありません。
まわりの環境やターゲット層、提供するメニューの変化で、売上の伸びる日、伸びない日はガラッと変わります。そうなると、臨機応変に定休日を変える必要が出てくるでしょう。
そのときに一番大事なのがきちんとデータをとっていること。
「何曜日にどんなメニューが売れていて、一日でどれぐらい売り上げるのか」
最低限これさえわかっていれば、定休日の変更はスムーズにいきます。
とはいえ、アナログに毎日電卓を打って、記録しているのではムダな時間が増えるだけ。
最近では、iPhoneやiPadのレジアプリでレジ清算をすると、自動的にどんなメニューがどれぐらい売り上げたかを記録してくれるようになりました。
いわゆるタブレットレジとかPOSレジと言われるものですね。
代表的なアプリとして、リクルートが無料で提供しているAirレジなどがあります。
POSレジを使って何曜の売上が良いかを確認
Airレジを使うと、こんな風に売り上げが確認できます。
これを見れば、いつ、なにが、どのぐらい売れているのかは一目瞭然。
スマートフォンを持っていない方は仕方ありませんが、無料で使えるサービスはどんどん使っていくことをおすすめします。
思い切って定休日を増やすのもアリ
ちなみに、売上があまり多くないオープン当初は怖いかもしれませんが、思い切って定休日を増やすのもアリです。
定休日を減らすと売上が減ると思われるかもしれません。
ですが、お客さんが少ないのに、無理に営業を続けるよりも、あえてそこを休みにすることで、そこのお客さんがほかの曜日に来てくれるようになることも。
実際、わたしのカフェでは定休日を増やすことで売上が増えました。
カフェ・喫茶店が定休日を増やすメリットはいくつかあります。
- 定休日が増えることで、お客さんの来る曜日が固まる
- 回転率が上がり、廃棄ロスが減る
- 仕込みなどをする時間ができる
- アルバイトを雇っている場合、人件費の節約にもなる
定休日を増やすことで、解凍したケーキなどの廃棄ロスが減り、利益が増えることは少なくありません。
このように、定休日を増やすことは決して、悪いことばかりではないのです。
定休日を変える・増やすときは事前に告知を!
ただ、定休日を変えるにせよ、増やすにせよ、大事なことが1つあります。
それは、きちんと事前告知の時間を作ることです。どれだけ遅くても、1週間前には告知しておきましょう。
こないだまで火曜日は営業していたのに、いきなり休みになったとお客様が混乱されるかもしれません。
ささいなことですが、そんなことでお客様が離れることも。
SNSでの発信や、張り紙など、定休日変更の告知はやりすぎなぐらい周知してください。
できれば、食べログやGoogleビジネスプロフィールなども変更してくださいね!
カフェ・喫茶店の定休日まとめ
カフェ・喫茶店の定休日の決め方に関して、大事なポイントをまとめます。
- 定休日はターゲット層や立地で決める
- 飲食以外の事業との兼ね合いで決める
- 決めきれないなら最初だけ無休で営業もあり
- POSレジのデータなどをもとに、必ず見直しをする
- 場合によっては定休日を増やしてもよい
- 必ず告知を!
定休日の設定は、カフェの売上を決める重要な要素のひとつ。
決して、カンや経験だけに頼らず、きちんとデータに沿って決めて、変更していくとよいでしょう。
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